1756803 ランダム
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魅力

釘の基本的な見方を覚え。日銭もある程度稼がえるように成長し散財を繰り返していた頃

お金持ちのT君に再会する。そう以前借金を申し込みお断りされた彼だ…

その再会の場所はパチ屋であった。丁度その日は新台入替の日で私は羽根物を狙って開店の

数時間前から先頭を陣取って、開店を今か今かと待っていた。

ももたろう


そして開店!!軍艦マーチの合図と共に私は何時ものように全速力で狙った機種に一目散

確保したのは西陣の羽根物『桃太郎』当時の新台入れ替え、台を取れば勝ったも同然!!

あっ!と言う間に4000発の定量で打ち止め終了後、店内を自慢げに散策していた。

当時の新台入替は今では考えられない程、狂った様に出す店が殆どだったので、並べば勝てる

は常識だった。しかし所持金の常に少ない私は羽根物のみで硬く1万円を稼げば十分に

嬉しかったし満足していた。が、しかし…ここで衝撃の再会をしてしまう。

T君は当時開店のみを効率よくまわる開店プロをしていた。そんな彼とその日の新装開店の

店内で散策をしている時に出会ってしまう。後にこの出会いが私の人生のターニングポイントになるとも知らず…

彼は当時1発台をメインに打ち歩いていたらしく、当日も勿論1発台でプレーしていた、

その日閉店を迎えた店をでて一緒に帰る事になった電車内での会話で彼はこう語った。


『お前羽根物なんか打ってるの?儲かれへんやろ?開店やったら1発台打てや!』


当時1発台の存在はおいらも知ってはいたが、当ったことは一度無く、ただひたすら

金をぶち込む蓋の無い貯金箱…と認識していた私は、あまり手を出さなかった。

しかし彼は更にこんな言葉を…


『通常営業じゃ駄目やから新装で打つ!』

『釘が甘いから絶対に負けないし、時間の効率が良い』


と言うのである。1発台とは文字通り1発特定の入賞口に玉が入れば、店の決めた金額の玉数まで

出せる台の事だが、これが一度当れば20分程度で5000発の玉が獲得
でき羽根物

とは比べられないスピードで出玉を獲得できるのだ。


帰り道に彼はその日稼いだお金で、当時最新式のウォークマンを購入する。

高額だったと思うが金額は覚えていない…ただ、その時いったいこいつは幾ら稼いでるんだろう?

と思い興味が沸いた。何気なくその日の稼ぎを聞くと…なんと!!その日は1日で4万円も

稼いだとの事、高校生のオイラにとってはビックリする様な金額であった。

その日以来パチプロのオヤジとは疎遠になり、T君と行動を共にする日が増える様になる。

しかし、会わなくなる日の最後までオヤジは開店プロに成る事に反対していたが、

当時の私はただお金が欲しい!!と言う強い思いと、コツコツやることが大の苦手だった事も手伝って、

その日を最後にオヤジとは会わなくなる。

その日以降、金の魔力に見せられた高校生の新装開店行脚が始まるのであった。


当時印象に残った3機種
●ももたろう・スーパーブラザーズ・ヘラクレス


【続く】

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